Artists
ヤン・グロート
Jan GROTH
略歴 - Biography -
1938年 ノルウェー、スタバンゲルに生まれる。
1956年 デンマークの美術学校の幾つかで学ぶ。(〜1959年)
1960年 アムステルダムの織工房 "de Uil" にて仕事をする。(〜1961年)
1961年 コペンハーゲンのベネディクト・グロートと共同で、タピストリーの制作に
携るとともに、ドローイング(紙)の制作も行っている。
1972年〜 Betty Parsons Gallery、New York での個展は1980年まで5回開催され、
その後も New York では Marian Goodman Gallery と Daian Brown Gallery で
発表が続けられる。
1982年 ニューヨークの The School of Visual Artsの学部講師を務める。(〜1993年)
ノルウェーのダガリと共にニューヨークにも居住。
1986年 ニューヨークのグッゲンハイム美術館で個展。
1988年 京都国立近代美術展及び原美術館(東京)で個展「ヤン・グロート」展。
南天子画廊で個展。(同画廊では1991年、1997年にも開催)
1989年〜 彫刻も始める。
2001年 ハラ ミュージアム アーク で「ヤン・グロート」展。
オスロ国立現代美術館で大規模な回顧展。
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1939 Born in Stavanger, Norway.
1956 Attended various art schools in Denmark (-1959)
1960 Affiliated with the tapestry studio "de Uil" in Amsterdam (-1961)
1961 Weaving tapestries in collaboration with Benedikte Groth, Copenhagen
And making works on paper
1972- One-man show at Betty Parsons Gallery, New York. (The show at the same
gallery was held five times up to 1980) Later, Marian Goodman Gallery
and Dian Brown Gallery showed his works in New York.
1982 Faculty-member of the School of Visual Arts in New York (-1993)
Resides in Dagali, Norway and New York
1986 One-man show at Solomon R. Guggenhaeim Museum, New York
1988 One-man show at The National Museum of Modern Art, Kyoto and
Hara Museum of Contemporary Art, Tokyo.
One-man show at Nantenshi Galllery, Tokyo.
(Another show at the same gallery each in 1991 and 1997)
1989- Working in sculpture.
1995 The Jan Groth Archives are established in Rogaland Kunstmuseum,
Stavanger, Norway
2001 One-man show at Hara Museum ARC
Retrospective show at the National Museum of Contemporary Art, Oslo
ヤン・グロート展 ── 静寂を織る北欧の美
2001年4月1日[日]〜6月27日[水] ハラ ミュージアム アーク「展覧会概要」より
ノルウェーの美術というと、名作「叫び」を描いたムンク(1863〜1944)の名が思い出されますが、北欧の地は多くのすぐれた芸術家を生み出してきました。ヤン・グロート(1938年生まれ)は、今日のノルウェー美術を代表する作家であり、ニューヨークのグッケンハイム美術館が個展を開催するなど、国際的な評価を受けています。本展は、60年代から今年までのタピスリー(織物)、彫刻、ドローイング約60点によってグロート作品の魅力をあますところなく展覧するものです。
グロートの特徴は寡黙で繊細な、「線」の表現の魅力にあると言えます。タピスリーは横幅が2メートルから3メートル、ときには6メートルを超え、黒いウールで織りあげられています。そのなかに白い線があたかもクレヨンで描いたかのように織り込まれ、縦に、あるいは斜めに、ときには折れ曲がり、またはカーブを描いて伸びています。それは工芸品というよりは巨大なモノクローム絵画といえる造形美を生み出しているといえるでしょう。その一方で、巨大で寡黙なタピスリーの表面は、手作りの繊細さを感じさせる織物の質感とあいまって、絵画とはまた違う美的世界を構築しています。
白と黒、シンプルな線による表現はきわめて抽象的ですが、北欧的静謐の抒情を感じさせると同時に、水墨などを愛でる東洋的美意識とどこか通じるものがあるともいえます。こうしたタピスリーの見られる特徴は、線を立体化したようなブロンズ彫刻や、クレヨンと紙によるドローイングにも如何なく発揮されています。また、会場となるハラ ミュージアム アーク(磯崎新設計)もまた、モノクロームを基調としたシンプルでそれ自体が造形美といえる空間を特徴としています。グリーン牧場の豊な自然のなかで、ヤン・グロートの表現と建築的特色とが絶妙のアンサンブルを生み出し、繊細かつ静謐なひとときの芸術体験を提供してくれることでしょう。
なお、2001年秋にはオスロ国立現代美術館が大規模な回顧展を開催し、そののち国際巡回させる計画です。本展はそれに先駆け、原美術館とオスロ国立現代美術館が共同主催するものです。