紫のひともとゆゑに/夕されば草はみながらあはれ
2020年 アクリル・キャンバス
18.5×25.3×3.0cm
1960年に京橋の地で産声をあげた南天子画廊は、今年で創業60周年を迎えました。
今回、それを記念して岡﨑乾二郎さんに展覧会と本の製作をお願い致しました。
出来上がった本は私どもの想像を遥かに超えた、"アートブック"とも"絵本箱"とも呼べるまさに岡﨑さんならではの独創的なものです。私どもの本に対する固定観念はすっかり覆されました。
岡﨑さんには個展の度に驚かされ、考えさせられることばかりです。
初個展は1986年3月でした。初日の二次会での岡﨑さんと画家の堂本尚郎氏・宇佐美圭司氏、評論家の
東野芳明氏との論争は今や語り草になっています。
"なんだこりゃ" これは岡﨑さんの初個展のパンフレットに詩人の谷川俊太郎さんが寄せて下さった序文の
タイトルです。
あれから34年、これからも私たちは岡﨑さんの新しい仕事に出会うたびに敬意を込めて声を発するでしょう。
"なんだこりゃ"
今後も芸術にふれる驚きと刺激を与える画廊であり続けたいと願っております。
南天子画廊60周年記念制作アートブック
"Kur Kur spinning under the earth 地の底のクㇽクㇽ"
(直筆サイン入り)
2020年製作
定価:6,600円(税込)
"7641-1467=6174" 2020年 水彩・紙
33×45×2.5cm
画集『TOPICA PICTUS とぴかぴくたす』
2020年発行
定価:4,400円(税込)
コロナ禍はアーチストにとってはマイナス面ばかりでもありません。3月から6月にかけて岡﨑乾二郎さんは
アトリエに籠り、制作に集中します。その中から138点が厳選され、今秋に画集『TOPICA PICTUS』として
結実しました。今回は、その一部を『TOPICA PICTUS きょうばし』と題して発表いたします。
また、南天子画廊は今年で創立60周年になります。岡﨑さんに記念の本をお願いしたところ、飾って楽しめる、とてもチャーミングなアートブックが出来上がりました。破れた部分を重ね合わせたり、型取りされた絵の
紙片を差し込んだりして、自由に遊べる絵本箱仕立てになっています。併せて、アートブックの発想源でもある、破れた形態のドローイングも展示します。